これが新型エクリプスクロス”EV”

スマートアーマーというデザインコンセプトで新登場した欧州版エクリプスクロスはPHEVではなく、100%電気自動車で、ベースのルノー・セニックをあまり感じさせません。
また、欧州版RVRやグランディスとひと味違う見た目になりました。

ルノー・セニックと聞くとかつてのコンパクトカーを思い出すかもしれませんが、同車は現在ピュアEVのSUVとして販売されています。

エクリプスクロスEVの注目点は約600kmの航続距離を実現する駆動用バッテリー容量が87kWhと十分であり、充電についても最大150kWhの急速充電器に対応している点でしょう。
つまり、エクリプスクロスEVはぽっと出にもかかわらず、EVとしての完成度は十分。それもそのはずOEM元のセニックは2024年の欧州COTY受賞車ですし。

87kWhという駆動用バッテリー容量がどんなものかというと実用上では一番理想的だと思います。
日本の戸建てのような環境を前提としますが、満充電の87kWhを約30%まで使ったとすると、6kWの普通充電器でちょうど10時間で満充電できることになります。
特別な充電器必要とせず、なおかつ夜の時間帯にお得になる電力プランをフル活用できるちょうど良いバッテリー容量でしょう。

ではいつものごとく、この新型エクリプスクロスEVは日本市場に導入されるか?を考えてみます。

今回も欧州版RVR,コルト、グランディスと同様にルノーのOEMであるため、基本的には欧州市場向け。
一方でベースとなっているセニックは右ハンドル市場でも売られていることやエンジン車のようにレギュラーガソリン仕様にする手間はないので、エンジンをつむルノーOEM車よりは絶望的ではないとも言えます。

そのため、いきなり日本市場でEV需要が高まるなどよほどのことがなければ、三菱車初のフランス製となるエクリプスクロスが日本市場に導入されることはなく、現在4WDのPHEVとしてお買得となっているエクリプスクロスPHEVのフルモデルチェンジに期待する他ないでしょう。